SIerとweb系はどっちがおすすめ?【働いて感じた違いをエンジニアが解説】

SIerとweb系はどっちがおすすめ?【働いて感じた違いをエンジニアが解説】

web系とSIerのどちらがいいか?という議論は数多くされます。

  • web系は風通しがよくて働きやすいのか?
  • SIerは将来性がないのか?
  • 年収はSIerの方が高いのか?

僕も初めてエンジニアとしてキャリアをスタートさせるときも「どちらがいいだろう…」とよく悩んだものでした。

今回は、そんな過去の僕と同じ悩みを持つ方に向けて、

  • 実際に両方の環境で働いた経験のある僕が
  • 自身の体験談を交えながら
  • 両者のメリット・デメリットについて

解説していきます。

目次

【どっちがいい?】SIerとweb系の違いを具体的に解説

では、SIerとweb系の違いについて解説していきます。

なお、web系とSIerと聞くと様々なイメージを持つかと思いますので、この記事では以下の定義で進めていきます。

web系・・・自社でサービスを持つ会社
SIer・・・受託で他社からサービスを請け負う会社

今回、比較した項目は以下の4つです。

SIerとweb系の比較項目
  • 仕事内容
  • 社風
  • 年収
  • 将来性

仕事内容

まず、それぞれが取り扱う仕事について考えてみましょう。

web系の仕事内容

企業によって様々ではありますが、web系は主にwebを媒体として広い顧客にサービスを展開しています。

自社でサービスを提供しているため、自分の実装した機能がサービスの売上を月数百万円上げる可能性もあり、自分の仕事が直接売上を左右することが大きなやりがいになると言えるでしょう。

その一方で、ECサイトのような24時間動いて当たり前のサービスを持っている企業では、自分の実装によってバグが発生すると夜中2時などの深夜でも解決するまで対応する必要があります。つまり、場合によっては自分の実装で会社の利益が数百万円、数千万円吹っ飛ぶ可能性があります。

大きく利益を出す可能性がある反面、常にプレッシャーと戦い続けなければならない責任が伴うのがweb系の企業の特徴です。

SIerの仕事内容

SIerのメイン業務は受託開発です。

基本的には顧客の要望を聞き、そこから必要なシステムのイメージを作り、実際に実装して納品するところまでが主な業務の流れになります。

web系との大きく異なる点として様々な点が挙げられますが、そのうちの1つとして開発フローが挙げられます。

SIerでは、顧客にシステムを納品するところがゴールであるため、web系のようにスピードを重視して開発して効果を測定するよりも「バグを出さずにシステムを作ること」を重視しています。

したがって、開発フローもweb系のようなアジャイルではなく、ウォーターフローというフローが取られることが多く、この開発フローが「SIerがイケてない」と思われる原因の1つだと思われます。

しかし、バグを作らないことを重視してシステムを作っているため、web系と重視する点が異なるだけで「どちらかが優れている」というわけではないのです。

社風

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次にそれぞれの社風を見ていきましょう。

web系の社風

よくweb系の企業は自由と言われますが、正確には自己管理ができなければ働けない社風です。

上記でもお話しましたが、web系企業は多かれ少なかれ属人化している面があります。

自分のペースで仕事を進められると聞くと良いように感じられますが、自分が今何をすべきかを常に考え、行動していく能力が求められます。

また、自由な社風ゆえにルールが定まっていないことも多く、「特定のケースにおいて稟議をどのように上げるか」「どのような場合にリモートワークができるか」など、会社の中で明確にルールが定められていないケースも少なくありません。

そういった「会社として未熟な部分」を受け入れた上で、自分で考えて解決していくのが楽しいと思える方はweb系企業が合っていると言えるでしょう。

SIerの社風

SIerの社風についてお話すると意外に思われるかもしれませんが、こちらも自由な社風という企業は少なくないようです。

上下関係もフラットで飲み会も強制参加でない。しかし、ルールは決まっているため仕事を進める上で困った点があってもすぐに解決できるという良い点もあります。

その一方で、web系企業と比較すると属している人の年齢層は若干高い傾向にあります。年齢層が高いということは、どうしても埋められない世代間でギャップがあrます。「昼休みでも昼寝をするのはありえない」「仕事は始業10分前に来る」など昔の感覚で話され、理解を得られにくいこともあるようです。

年収

続いて、最も気になる要素の一つとも言える年収を見ていきましょう。

web系の年収

転職サイトのdodaが調査した情報によると、web系エンジニアの平均年収は430.9万円とのことでした。

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出典: DODA

しかし、スキルによって年収の上下が激しいのも、この業界の特徴の1つです。

例えば、スキルも非常に高い水準が求められますが、年収も高い水準にある企業の1つとしてGoogleが挙げられますが、こちらは日本最大級の年収ポータルサイト平均年収.jpによると1189万円とのことでした。

ソフトウェアエンジニア:1189万円
システム管理者:1040万円
ソフトウェアの研究エンジニア:1269万円
プログラマー:830万円~1100万円
営業:700万円~900万円
プロダクトマーケティングマネージャ:1180万円
マーケティング:650万円~800万円

平均年収.jp

スキルと一口に言っても開発スキルのみに留まらないので、自分がどういう価値を提供できるか?を考えながら目指す年収を見ていきたいところです。

SIerの年収

厚生労働省が発表している賃金構造基本統計調査(平成29年)によると、SEの平均年収は550.8万円となっています。

そのままのデータではわかりにくいですが、CREATIVE VILLAGEというサイトでわかりやすくグラフ化されています。

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出典: CREATIVE VILLAGE

web系の平均年収が430万円である点を考えると給与が100万円以上高い傾向にあることがわかります。

これは、SIerのビジネスモデル上、顧客から仕事を安定的に取れば会社の収入が安定するためです。その上、一度システムを納品して終わりではなく、サイトのメンテナンスや運用費用で利益を上げることもできるため、1つの案件で長期的に稼ぐことが比較的容易にできるのです。

一方、web系企業は、メルカリの影響でヤフオクの収益が落ちたように常に競合他社との競争にさらされています。また、機能改善をしてもどれだけ売上を上げることができるかは、未知数なので費用対効果の予測も難しいです。

これらの理由から、一発当てれば大きいweb系に対して堅実に売上を上げるSIerという図式を取ることができます。安定して高い給料を稼ぐならSIerが良いという理由も納得していただけたのではないでしょうか。

将来性

最後にそれぞれの将来性について見ていきましょう。

web系企業の将来性

web系の企業は常に新しいツールやサービス、パッケージなどを使いこなすことが求められるため、今後もあらゆる分野で最先端技術が扱えるweb系エンジニアの需要は上がり続けます。

IoTやAIを始めとした、スマートデバイスエンジニアやデータサイエンティストなど、これまでにない職業が生まれていますし、Pokemon Goなど今までと根本から価値が異なるサービスも出現してきています。

このように新しい価値を生み出すことができるエンジニアの価値が下がることは考えられません。2020年にプログラミング必修化の流れもあり、今後は教育面においても活躍が見込まれるでしょう。

SIerの将来性

web型企業の方が高いスキルが求められると感じられるかもしれませんが、SIerにおいても異なる領域で様々なスキルを求められます。

SIerの仕事は、顧客の課題を解決するシステムを作ることですが、顧客自信が抱えている課題を明確にする作業からスタートします。

そのため、「何が現状の問題となっているのか」「その課題を解決するにはシステムを導入することがいいのか」「どういったシステムを導入するのがいいのか」「作るシステムはどういった技術を採用すべきか」など課題を見極め、解決するシステムに落とし込むまでの作業が必要となります。

一見現代的なweb系企業の方が将来性があるように感じられますが、実は顧客のニーズをしっかり解決するSIerも十分に将来性があると言えるのです。

SIerよりもweb系が良いと言われているのは世間的イメージ

僕は新卒で自社開発のweb系会社に就職したので、どちらかというとweb系の方が思い入れがあります。

しかし、SIerよりもweb系が完全に良いと考えるのは明らかに誤りです。

確かに、web系が優れているという意見を集めても実情と大きく違うことはありません。しかし、SIerの評価が低すぎると感じますし、web系のいい面だけをピックアップしているため公平な評価ではないと感じます。

ここでは、SIerの実態についてお話していきます。

ちなみにここで言うweb系というのは、自社開発でwebサービスを提供している会社という前提で話を進めていきます。

SIerの実態は昔とは違う!

SIerの仕事と聞くとどのような仕事をイメージされるでしょうか。

古臭い企業体質、はっきりとした上下関係、多すぎる残業、休みたいときに休めない労働環境・・・

企業によるところは確かにありますが、これらは大きく改善されています。

むしろSIerもこれまでの企業体質ではいけないことを自覚しているため、新しい技術やプロダクト作りに積極的になってきています。新しい開発手法も取り入れて「より良いものを提供する」ことを重視しているのが最近のSIerの実態なのです。

SIerの強みは充実したノウハウ

SIerとweb系企業の大きな違いの1つとして企業年数がSIerの方が長い傾向にあります。

企業年数が長いということは、それだけノウハウが溜まっているということです。ノウハウが溜まっているということは、十分にスキルをつけるだけの教育が確立しているということです。

つまり、エンジニア未経験者でも仕事に慣れるのが早いというメリットがあります。

一方、web系企業は比較的企業年数が短い傾向にあります。LINEやmixiは設立から20年程度しか経っておらず、メルカリにいたっては6年しか経っていません。

まだまだ企業としては発展途上にあるため、自分で考えて何もかも進めないといけない面があります。知らない情報は自分で調べ、何が最適か考えた上で、プロジェクトメンバー全員を説得し、実行する能力を必要とされるのです。

web系の人に優秀な人が多いと言われるのは、これらのことを呼吸するかのように当たり前にできてしまう集団だからというわけなのです。

web系で求められる「個」の力

web系の企業で働いた実感ですが、良くも悪くも属人化しています。

仕事上で誰もが関わるサービスでも、特定の仕様については数人しか知らないということも普通にあります。仕事ができる人には仕事が集中するので、

  • 新規事業に注力しながらも
  • インターン生のメンターをしつつ
  • イベントの主催準備をしながら
  • 別プロジェクトのレビューをする

ということも発生していました。その方は、非常に楽しそうに仕事をしていましたが、人によっては「仕事量多くない?」と疑問に思うのではないでしょうか。

このようにweb系企業で求められるのは、与えられるだけでなく自分で仕事を積極的に作り出し最後まで実行していく能力なのです。

web系とSIerは企業の色が全く違う

個人的には、web系企業は好きですし働いた経験は価値があるものだと感じています。

しかし、全ての人がweb系に合うわけでもないと感じています。

例えば、前職では特に若手はプライベートにエンジニアとして学習時間を充てていました。プライベートに学習時間を割くのも仕事をしたいからというよりは、仕事と遊びの境界があまりなく遊んでいるように仕事をしていたためです。

この考え方を全ての人が受け入れるわけではないと思うので、やはり自分に合った企業を探すのが重要です。

ここまででも、なんとなく企業のカラーが違いそうということを実感していただけたと思いますが、より細かくweb系企業とSIerを比べてみましょう。

まとめ:SIerとweb系どっちがいいかは人の性格次第!

ここまでの内容をまとめます。

  • SIerとweb系企業に優劣はなく重視する点が異なる
  • 一般的にweb系は一発当てれば大きく、SIerは堅実に稼ぐ
  • SIerも自由だがweb系はさらに自己管理を求められる
  • web系は仕事を生み出すのも仕事のうち

web系とSIerの違いについてまとめてきましたが、どちらが良いというわけではなく、その人に合っているかどうかを考えるべきです。

とはいえ、個人的にはやはりweb系企業が好きですし多くの人が触る可能性を秘めているサービスを作るのはプレッシャーもありますが、ワクワクも大きいです。

もし、web系企業への転職を考えていきたい!という方は、以下の記事でおすすめの転職サイトを紹介しているので合わせてご覧ください。

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