「PHPは他の言語と比べて簡単」という理由で、PHPを学習しようとする人は少なくないでしょう。
しかし、いざPHPの学習を始めてみると、正直思っていたよりもかなり難しいと感じるのではないでしょうか。
もし、そのように思われているのであれば、大きな勘違いをしている可能性があります。
今回は、現役のPHPエンジニアであり、新入社員の育成も行う僕が、
- なぜ簡単なはずのPHPを難しいと感じるのか
- 挫折しないPHPの学習方法
についてお話します。
プログラミング初心者がPHPを難しいと感じる理由
プログラミングで学習する言語でPHPを選んだ方は、「学習の難易度が低い」という理由で選ばれたかと思います。
しかし、実際に学習してみると、思ったよりも難しくて挫折しそう…という方も多いです。
初心者がPHPを難しいと感じる理由は以下の3つです。
- 初心者と経験者の「PHPは簡単」のイメージが違う
- 言語のルール以外に覚えることが多い
- オブジェクト指向など曖昧な概念が出てくる
初心者と経験者の「PHPは簡単」というイメージが違う
まず1つ目の理由としては、経験者が言う「PHPは簡単」という言葉がプログラミング初心者を誤解させているためです。
もう少し具体的に言うと、プログラミング初心者はPHPを学習難易度は以下のようなイメージを持っているでしょう。
HTML < CSS < jQuery = PHP = Ruby < Goなどその他の言語
しかし、実際の難易度は以下の通りです。
HTML < CSS < jQuery <<<<< 越えられない壁 <<<<< PHP = Ruby < Go
なぜこれほど急に難易度が上がるのかというと、HTMLやCSSはエラーが出ても正しく画面に表示をしてくれます。
しかし、PHPはエラーが発生すると画面に突然英語の文字が表示されるだけで画面の表示を行ってくれません。
特に慣れていない間は、「よくわからないエラーが解決できずに辛い!」という状況になりがちです。
PHPは、プログラミング言語の中では簡単な部類に入りますが、決して学習が簡単というわけではないのです。

簡単だからできると甘く見てると挫折しやすくなるよ!
言語のルール以外に覚えることが多い
また、PHPを使ってWebアプリケーションを作るなら、言語以外にも様々な知識が求められます。
以下にその一例を挙げてみます。
- HTTPリクエスト
- CookieやSession
- データベース
- セキュリティ
- フレームワーク
- アーキテクチャ
- キャッシュ
これでも全て挙げているわけではないので、単純に理解する項目が非常に多いですね…
特に学びたてのころは、これらの知識がなぜ必要で役に立つのかが全くわからない状態です。
したがって、次から次へと出てくる新しい概念を1つずつ身につける力が必要になるのです。
オブジェクト指向などの曖昧な概念が出てくる
最後にPHPを学習し始めると、必ずオブジェクト指向という概念が登場します。
しかし、これらの概念は非常に曖昧であり、明確な正解が存在するわけではありません。
したがって、オブジェクト指向などの概念を独学で身につけるのはハードルが非常に高いのが現実です。
もし、学習しているときに理解が難しい概念が出てきたら、15分悩んで後は無視するのが賢明ですね。

オブジェクト指向はわからなくてもエンジニアになれるから大丈夫!
プログラミング初心者がPHPを独学で学ぶのは難しいのか?
ここまで読んで、PHPの学習は学ぶことが多く、独学で学べるか不安と思われたかもしれません。
結論からお話すると、PHPを独学で学ぶのは可能ではあるものの苦労する可能性は高いです。
その理由は以下の2つです。
- 自力でエラーを解決できない
- HTMLやCSSよりも長時間の学習が必要
自力でエラーを解決できない
プログラミング学習は独学では挫折率が高く、その挫折率は9割に上るという話があります。
以下の記事でも解説していますが、挫折率が高い最も大きな理由はエラーを解決できないためです。
現役エンジニアなら5分で解決できるエラーも、初心者は2時間かけても解決できないのはよくあることです。
以下にエラーが発生したときの正しい解決ステップを解説していますが、解決できないケースも多く出てくることを知る必要があるでしょう。
HTMLやCSSよりも長時間の学習が必要
また、PHPの習得にはHTMLやCSSよりも長時間の学習を必要とします。
具体的にどれくらい学習時間が必要になるかというと、独学であれば300時間が1つの目安になります。
300時間はどれくらいの時間になるか?と言われると
- 3ヶ月・・・土日8時間、平日2時間
- 半年・・・土日4時間、平日1時間
を毎日続けた時間になります。
経験上にはなりますが、独学でこれだけの学習を続けられるのは全体の10%程度でしょう。

Twitterでいつの間にか学習しなくなった人を数多く見てきたよ…
難しいPHPを挫折なしで学習する方法
では、PHPを挫折することなく学習を進めたい!と思う方も多いですよね。
挫折しないPHPの学習方法は以下の2つです。
- 動画学習
- プログラミングスクール
- メンターを雇う
一方、挫折しやすいPHPの学習方法は以下の通りです。
- 書籍学習
挫折しないPHP学習方法①:動画学習
PHPに限らず、プログラミングを動画で学習するのは挫折しにくい学習方法です。
なぜなら、動画はリアルタイムに自身の画面と動画上の画面の確認が行えるため、自分がどこの手順で間違ったかを把握しやすいです。
PHPを始めたばかりという方はProgate、実践的なアプリケーションを開発したいという方はUdemyなどで講座を探してみるといいでしょう。


PHP+MySQL(MariaDB) Webサーバーサイドプログラミング入門

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挫折しないPHP学習方法②:プログラミングスクールに通う
もう1つの挫折しにくい学習方法ははプログラミングスクールに通う方法です。
プログラミングスクールを上手く活用することができれば、
- メンターに相談でエラーをすぐに解決できる
- 学習仲間の存在でモチベーションが保ちやすくなる
- Webアプリケーション作成の基礎知識が身につく
など、最も効率よく学ぶための環境が充実しています。
プログラミングスクールは不要!という意見もありますが、間違いなく最速でスキルを身につけられます。
ただ、金額は高いので「本当にそのお金をスクールに使うべきか?」検討する必要はあるかなと思います。
参考までに現役PHPエンジニアが選ぶ、おすすめのPHPプログラミングスクールを紹介しているので、ぜひご覧ください。
挫折しないPHP学習方法③:メンターを雇う
また、プログラミングスクールほど充実したサポートは期待できませんが、メンターを雇う方法もあります。
メンターもスクール同様、
- エラーをすぐに解決できる
- モチベーションの維持に役立つ
- Webアプリケーション作成の基礎知識が身につく
など様々な効果が期待できます。
何よりもプログラミングスクールのように数十万円もかけず、月に1万円前後からでも対応してくれる金銭的なメリットは大きいです。
メンターの探し方については以下の記事でも解説しているので合わせてご覧ください。
挫折しやすいPHP学習方法:書籍学習
動画学習やプログラミングスクールと違って、書籍学習は挫折しやすい学習方法といえます。
なぜなら、プログラミングの書籍は初心者向けであっても非常に分厚いためです。
挫折しないためとはいえ400ページもあると、正直読む気が起きないですよね。
書籍学習は、手軽で誰でも始めやすいものの、その分挫折する人が多いことも覚えておきましょう。

本棚には読んでない初心者向けの技術書がいっぱいあったよ…
まとめ:PHPは難しいので学習方法をもう一度考えよう!
これまでの記事のポイントをまとめます。
- PHPは簡単ではない
- PHPを習得するにはPHPの学習以外にも様々な知識が必要
- PHPを独学するのは可能だが苦労する
- 挫折しないPHPの学習方法を実践することが大切
ここまでPHPは難しい理由についてお話してきており、合わせて挫折しにくい学習方法について解説しました。
「PHPは簡単」と聞いた人にとっては騙された気分かもしれませんが、PHPは十分難しいと言えるでしょう。
初心者向けの言語ではあるものの、学習に心が折れそう…という方は、スクールに通うことを検討してみてはいかがでしょうか。
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